動物愛護後進国の日本ペットビジネス業界の闇

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日々家族連れやカップルのお客さん等で賑わうペットショップ。
「ペットの購入目的」、「子供が喜ぶから」、「動物がかわいいから」、「目の保養に」等、
ペットショップに足を運ぶお客さんたちの理由も様々です。当然足を運んでくるお客さんも笑顔で溢れていて、
まだこの世に生まれて間もないのに親と離され、ゲージに入れられ、そんな子犬や子猫たち
を見て「可愛そう」等と思って足を運ぶお客さんはほぼほぼいないかと思います。
今日はそんな目に見える表側の世界ではなく、ペット業界の裏側について
少し触れていきたいと思います。

動物(ペット)に人間が介して起きた事件

2014年11月上旬 栃木県内の河川敷や山林に70匹超の犬の死骸

栃木県内の河川敷や山林等に約70匹超の犬の死骸を投棄し、元ペットショップ店員の男が栃木県警に逮捕された事件。
背景は知人の依頼で犬を引き取り、見返りに多額の現金を受け取っていたという。

2016年1月下旬 元ブリーダー27頭の犬を虐待し、書類送検

自宅敷地内の犬舎で飼っていた小型犬にに対し狂犬病予防の注射を受けさせなかったり、犬舎内の清掃や消毒をせず小型犬3頭の死体を放置するなど犬の健康管理を怠り、虐待した。
容疑に対し、男は「予防注射を受けさせる金や掃除をする時間がなかった」などと容疑を認めている。

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上記のような事件が起こる要因

上記のようなとても悲しい事件が起こる要因として、以下のものがあります。

  • ビジネス(お金)が絡んでいる
  • 法律(動物愛護法)が甘い
  • 「動物 = 生き物」というより「動物 = 商品」として扱っている
  • ペット業界に関わる各々のモラルの問題

ここでは大きく4つの要因をあげましたが、やはりお金が絡む事が一番の要因ではないのかなと思います。
そもそもお金が絡まなければ、人が絡み、上に挙げた悲しい事件は起こりませんし、また、動物ビジネスを行うのであれば動物(商品)に対してよほど慎重に扱わなければなりません。
八百屋さんが野菜(商品)を投げて、指定の位置に置く」事を、
そっくりそのままペット業界に当てはめると、
ブリーダーが動物(商品)を投げてゲージの中に入れる
という事になってしまいます。
「動物」という感覚より、「商品」という感覚のほうが大きいのですね。
極端な例ではありますが、日本ではこういった事を普通の感覚で行ってきたのではないかと思います。
また、そのような行為に対する罰則も甘く曖昧な表現が多い為、このような事件が起こってしまうのではないかと思います。

他国のペットや動物に関する状況は?

さて、今度は他国のペットや動物に関する状況をみてみましょう。

イギリス

動物愛護先進国ともいわれるイギリス。日本でいう動物保健所は、一般的にドッグシェルターと呼ばれており、日本と違うのが、そこにいる犬達は命の期限が設けられてない事が多く、それぞれの犬達に個室が提供される。

ドイツ

ドイツではティアハイムという動物シェルターが、国内に500軒程度存在しており、ここで保護されている動物達も命の期限はなく、またティアハイムから動物を引き取るにも厳しいチェックが必要なため、動物への意識が高い国だとうかがえます。そんなドイツの犬の殺処分数と処分場の数は0です。また、ドイツでは無責任な飼い主の減少と、犬の数が増えてしまうことの予防として、自治体単位で「犬税」が導入されています。
 
こうして比べてみると、日本は動物愛護後進国といわれるのもうなずける気がします。動物達への意識の高い国ってなんとなくゆたかなイメージがありますが、日本もゆたかだと思いますし、、、他国との動物達への意識の違いは何なのでしょうかね。きっと法律や国という大きな枠が、動物達の事をしっかり考えれているのではないかと思います。日本もいつかイギリスやドイツのような動物達に優しい国になることを願っています。

動物殺処分数