訪問看護師と病棟看護師の違いは何?仕事内容は?役割は?

看護師と訪問看護師の違いについて
訪問看護師と病棟看護師の違いについてですが、まず初めに、訪問看護師も病棟看護師も同じ、看護師という国家資格です。なので大きい括りで言うと、どちらも変わりない看護サービスを提供する事ができます。 それなのに、訪問看護師と病棟看護師で呼び名が違うのはなぜなのか?仕事内容が違うのか?役割の違いなのか?等、具体的に調べて行きたいと思います。

訪問看護師と病棟看護師での名称の違いについて

看護師というと大半の方が、病院や施設をイメージされるかと思いますが、そのイメージ通りで、看護師は主に病院や施設で看護を行う人達の事を指します。一般的にはそのような看護師の方達を病棟看護師といいます。
訪問看護師と呼ぶ理由ですが、一般的には在宅か、そうではない場所(病院)で看護を行うか、看護サービスを提供する際の場所によって呼び名が変わるくらいの認識で大丈夫です。
訪問看護師というと、事業所や訪問看護ステーションという事業所や会社にいる看護師の事 で、主に患者のお宅に出向き、患者のお宅で看護を行う人達になります。
それであれば「病院務めの看護師の中に訪問看護師はいないんだよね?」となりますが、そうとも限りません。病院の敷地内に訪問看護事業所や訪問看護ステーションを併設していたりするので、「病院にも訪問看護師はいる」という事になります。
少し難しくなりましたが、看護サービスを提供する場所(在宅、若しくは病院や施設)によって、訪問看護師なのか看護師なのか呼び名が変わってきます。

病棟看護師による看護サービスの提供

看護サービス提供の流れ
看護サービス提供の流れ
図を見てもらえるとわかりますが、基本的には看護指示をくれる主治医が、同じ施設内の人間であったり等身近な位置にいます。
その為、看護を行う上での患者の情報の共有を密に行う事ができます。また、基本的には1人の患者さんに対してチームで看護を行いますので、身近な先輩看護師に色々教えてもらったり、指導を受けれたり情報の共有ができたりと、訪問看護師に比べ比較的敷居が低く、新人の方でも安心して看護を行う事ができる環境にあると思います。
なので基本的には新人看護師は病院勤めを希望される方が多いです。

訪問看護師による看護サービスの提供

訪問看護サービス提供の流れ
訪問看護サービス提供の流れ
次に訪問看護による看護ですが、こちらは基本的に同病院では完結せず、病院から他事業所(訪問看護ステーション)へ看護の依頼を行い、他事業所(訪問看護ステーション)から看護師が患者宅へ訪問し看護を行います。
看護の内容は、依頼をくれた病院の主治医の方から訪問看護指示書が発行されますので、そちらの指示に従い看護をする形になります。
以下訪問看護指示書について詳しくまとめた記事のリンクを貼っておきます。
病院で行う看護と比べると、基本的に患者さん宅へ1人で訪問し看護を行うわけですからハードルは群とあがります。もし何かあっても身近に助けてくれる人もいないという状況から、プレッシャーが重く敬遠される方も多いでしょう。
仮に、看護師免許を取ったばかりの新人看護師達から「訪問看護をしたい」と思う人がいたとしても、新人看護師を受け入れる訪問看護ステーションが数少ないので、やはり最初は病院勤めからとなる看護師さん達が大半だと思います。
訪問看護師は看護師と比べ、マイナスな部分だけでなく、勿論やりがいもあります。看護を行う環境が1対1なので、患者さんとより親密になれる(深く接する)ようになります。 また、訪問看護サービスの提供となると、病院や事業所等間での連携が発生し、その為、患者の主治医と、その患者へ看護を行う訪問看護師間で距離が離れているので、いかに情報の共有や連携がスムーズに行えるかがポイントになって来るかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
訪問看護師と病棟看護師が行う看護サービスは、基本的には同じです。ですが、役割や、おかれている立場や看護を行う環境等での違いが出てきます。そして、病棟看護師と比べ、訪問看護師は基本的に1人で看護を行うわけですから、責任や、プレッシャーも相当なものです。どちらがいいのかと言われれば、一概にどちらがいいとは言えず人それぞれだと思います。
訪問看護師と病棟看護師では、行う看護サービスは同じでも収入面ややりがい等違いがありますので次回また記事にでもしていきたいと思います。