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訪問看護指示書とは?
訪問看護サービスを受けるにあたって必要になる書類です。訪問看護指示書は主治医から記載、交付していただく必要があります。
指示書の種類は?いくつあるの?
指示書には、以下の5つの種類があります。1.訪問看護指示書
訪問看護指示書とは、通常使用される指示書になります。交付は月1回となっており、指示期間は1か月~6か月までとなります。この指示書は医療保険、介護保険共通です。2.特別訪問看護指示書
特別訪問看護指示書は、退院直後の利用者や、急に容体が悪化した患者や利用者へ頻回の訪問看護が必要となった場合に交付されます。条件として、最低4日以上訪問しなければなりません。
介護保険対象の利用者の場合は、当該時期のみ医療保険による訪問看護に切り替わります。
また、特別訪問看護指示書のみの指示書での介入はできず、前提条件として通常の訪問看護指示書が交付されている事が必須になってきます。交付は月1回ですが、気管カニューレを使用している状態にある者や真皮を超える褥瘡の状態にある者は例外として月2回まで交付できます。
指示期間は最長14日間までで、月をまたいでも問題ありません。
3.在宅患者訪問点滴注射指示書
基本的に週3日以上の点滴注射を行う必要が認められた場合に交付されます。患者1人につき週1回(指示期間7日以内)に限り、月に何度でも交付できます。
4.精神訪問看護指示書
精神障害を有する者に訪問する際に必要になってくる指示書になります。書式や指示期間等は基本的に1.訪問看護指示書と同じものです。
5.精神科特別訪問看護指示書
精神障害を有する者に訪問する際に必要になってくる指示書になります。交付条件は退院直後の利用者や、急に容体が悪化した患者や利用者へ頻回の訪問看護が必要となった場合に交付され、書式や指示期間等基本的には2.特別訪問看護指示書と同じです。
以上の上記5種類の指示書を、患者や利用者の状態や状況に合わせて主治医より交付してもらい、初めて訪問看護サービスの提供が行えます。
訪問看護指示書の依頼方法は?
訪問看護指示書の依頼は、基本的に本人や家族が主治医に依頼するのが原則です。しかし、専門知識等必要になってくるため、担当のケアマネージャーや訪問看護ステーションが代わりに依頼するケースが多いです。申し込み前には必ず主治医、利用者、家族に訪問看護利用の同意確認をし、ケアプランの中に医療系のサービス(訪問看護・訪問リハビリなど)を位置づける場合は、ケアマネジャーは利用者やその家族に同意を得て主治医に意見を求めることが必須です。
上記の理由から事前にケアマネージャーや訪問看護ステーションに相談する事をおすすめします。
訪問看護指示書にまつわるQ&A
- Q訪問看護指示書は訪問看護ステーション以外にも交付できる?
- Aできます。地域密着型サービスの「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」と「看護小規模多機能型居宅介護」が看護サービスを提供する場合は、主治医より訪問看護指示書の交付を受ける必要があります。交付した主治医は、訪問看護ステーションと同様に訪問看護指示料を算定することができます。
- Q訪問看護指示書は、主治医が署名、押印した書面で交付されていますが、電子メールのようなものでも交付できますか?
- Aできます。ですが、電子メールでの交付は要件があり、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を遵守しなければなりません。
- Q訪問看護指示書は、1人の主治医から交付をうけることが原則ですが、複数の診療科にかかっている利用者の場合は、それぞれの診療科の医師から訪問看護指示書の交付を受けてもよいでしょうか?
- Aできません。原則としては、訪問看護が必要となる主傷病の診療を担う主治医からのみ訪問看護指示書の交付を受ける形です。その為、複数の医療機関にかかっているような場合は、診療情報提供書などにより医師同士で連携してもらうことが必要になってきます。
- Q訪問看護指示書期間中に利用者が入院→退院となった場合、入院前の訪問看護指示書はそのまま使用できますか?
- Aできます。ただし、入退院があると、状態や症状の変化があると思いますので、新たに指示書の交付を受けたほうが望ましいです。
訪問看護指示書についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。訪問看護指示書について以下ざっくりまとめると- 指示書は患者、利用者の症状や状況によって交付される種類が異なる
- 指示書は主治医が記載するもの
- 主治医が2人以上いる場合は、指示書を記入する上で症状に担当する主治医が記載する
- 指示書の依頼は家族だが、事前にケアマネージャーや訪問看護ステーションへ相談した方がよい
訪問看護は指示書がないと介入ができませんので、訪問看護指示書はとても重要な書類になります。