アロマテラピーとの出会い
私がアロマテラピーに初めて出会ったのはある雑貨店でした。テスターとして並ぶ、ラベンダー精油を鼻へ近づけて、香りをクンクン嗅いでいると、まるで体の力が抜けるような心地よい不思議な感覚を味わったのです。 当時、私は仕事で心身ともに疲れ果て、だるさやグッスリ眠れないなど、病院へ行くほどではない体の不調に悩まされていました。ところが、そのラベンダー精油を手元に置いておくと、なんとなく調子が良くなり、「この精油に秘められたパワーは何なのか?」学びたいと思ったのです。そして、休みの日に通信教育やアロマスクールなどを利用し、アロマテラピーインストラクターとなりました。 現在は、執筆活動が中心となっていますが、アロマテラピーの講師をするときは、香りを通して生徒さんの表情が明るく豊かになるのを感じています。
アロマテラピーの体験談
さて、ここからは私のアロマテラピー体験談をご紹介します。皆さんが、おうちでアロマテラピーを楽しむときのご参考にしてください。
虫除けスプレー編
これは、夏のはじめ、私と祖母とのエピソードです。 「夜になると蚊が飛んでうるさい、虫刺されも気になる」と祖母から相談されました。 そこで、私はペパーミント精油を使用して虫除けスプレーを手作りし、祖母の部屋にスプレーしたのです。 数日後、祖母から意外な反応がありました。 「このスプレー、スッーとして良く眠れるね!」と言われたのです。 私は、虫除け効果を期待していたため、その言葉に拍子抜けしました。 祖母は、夜中に何度も起きてしまい眠りが浅いことに悩んでおり、このスプレーの清涼感のある香りで睡眠の質が良くなった様子です。その後も使い続け、「また、作っておいて!」と虫除けスプレーを頼まれるようになりました。
虫除けスプレーの作り方
手浴編
祖母は80代になると、徐々に動作が遅くなりはじめました。 銭湯に行くのが楽しみだったものの、お風呂に入ること自体が難しくなってきたのです。 しかも、手足が非常に冷たく、足のむくみも気になっていました。 少しでも温まって欲しいという思いから、「ラベンダーの香りのする手浴をしないか?」と提案しました。すると、祖母は喜んでくれ、手浴を行うことになりました。 ラベンダー精油のリラックス効果と、手浴の温熱効果で体もほぐれ、祖母は笑顔になりました。
手浴の方法
精油が手に入らない場合は、スーパーにある食用の「フレッシュハーブ」をお茶パックなどに入れお湯に浮かべて手浴することもオススメです。また、シャワーだけという方は、浴室の床に精油を1~2滴落としておくと、芳香浴が楽しめます。
掃除編
さて、私には小学生の息子がいます。
小さな子どもがいると、食べこぼし等々、家の中の汚れが気になります。強力な洗剤を使えばすぐに汚れは落ちますが、自然素材と精油を使った掃除の方が安心です。
そこで、重曹とレモン精油を混ぜてクレンザーを作り、キッチンやお風呂場などの水まわりの掃除をしました。親しみやすい香りということもあり、最近では子どもがお風呂掃除をしてくれます。
また、掃除は見た目だけの問題ではなく、部屋の不快なニオイも気になります。そんなときは、お店でもらえる保冷剤と消臭効果のある精油を使って消臭剤を作ります。手作りした消臭剤は、靴箱やトイレなどに置いています。
重曹クレンザーの作り方
消臭剤の作り方
まとめ
ここまで、いかがでしたか?アロマテラピーは専門的な知識がない方でも、日本人なら身近なものだと私は思います。たとえば、「ゆず湯」です。日照時間が短い12月の冬至に、邪気を払い健康を願ってゆずをお風呂に入れる風習があります。これもアロマテラピーのひとつではないでしょうか?手元に精油がなくても、足元にある花や草を手にとって、香りを感じることも立派なアロマテラピーです。是非、精一杯生きている身近な植物に目を向けて、ときにはそのパワーを感じてみてください。