十人十色フルサービスカフェを楽しむ前に知っておきたいこと!

フルサービスカフェ

コーヒーは一般的に、サラリーマン、学生、主婦等年齢職業関係なく幅広い層の人たちに好まれる飲み物。
セルフサービス式のカフェチェーンがアクセスのしやすい場所に続々と店をオープンさせる中、フルサービス式のカフェチェーンも再び注目を浴びているという。立地の観点から、セルフサービスカフェを「都市型」、フルサービスカフェを「郊外型」と呼ぶこともあるそう。
今回は、時間を気にすることなくプライベートな空間を楽しめるフルサービスカフェチェーンの魅力を掘り下げていこうと思う。

フルサービスカフェとは

店員が席まで注文を聞きに行き、商品も席まで運ぶ形式をフルサービスといい、この形式を取っているカフェはフルサービスカフェと呼ばれている。
個人経営のお店ではほとんどがこの形式を取っており、チェーン店では株式会社コメダの「コメダ珈琲」や、株式会社銀座ルノアールの「喫茶ルノアール」等がある。
セルフサービスカフェに比べて料金は高めになるが、大半がゆったりとしたスペースのお店で、雑誌を置いていたり、時間を楽しみたい人たちに人気だ。

ではこのようなスタイルはいつから生まれたのか、フルサービスカフェチェーンの歴史を見てみよう。

フルサービスカフェチェーンの歴史

戦前から喫茶店はあり、「会員制カフェ」「庶民喫茶店」「チェーン店舗型喫茶店」「メイド喫茶」、学生向けに温めた牛乳を提供する「ミルクホール」というものもあったそう。コーヒーや軽食を主体とする店だけではなく、バーやキャバレーなど風俗的な意味合いを持つ店も「カフェー」と呼ばれていたが、昭和に入りそれぞれが進化をとげ、コーヒーや軽食を主体とする店が現在の「カフェ」となった。

まず日本初のチェーン店舗型喫茶店として1911年に登場したのは「カフェー・パウリスタ」で、初の庶民喫茶店とも言われている。もともとは個人経営の店が多かったカフェだが、戦後徐々にフルサービスカフェチェーンが増えていく。1980年にセルフサービスカフェチェーンの「ドトールコーヒー」が登場してから、全国的に「都市型」と呼ばれるセルフサービスカフェチェーンが急激に増えたが、近年「郊外型」と呼ばれるフルサービスカフェチェーンは別物であると認識され、再注目を浴びている。
この他にも上に上げた「コメダ」や「ルノアール」等、探せばまだまだフルサービスカフェチェーン店はあるが、ここで注目したいのは、近年コーヒーとは関係のなかった大手企業がフルサービスカフェチェーンに新規参入してきているということだ。
コーヒーはリピート率・利益率ともに高い商品であると言われており、低迷する外食産業の中で唯一の成長ジャンルなのだそう。こういった理由から、今後も異業種からのカフェ事業参入は増えていくことが予想される。そしてフルサービスカフェチェーンの生き残りをかけて、店舗ごとに新たなサービスや商品が次々に開発されるだろう。
味、雰囲気や空間、サービス等・・・、消費者の選択肢が増えるのはとてもありがたいことだ。

フルサービスカフェチェーンの魅力は、コーヒー以外の部分も十分に楽しめるということ。「好きな雑誌や本を読みながら」「パソコンで仕事をしながら」「会話を楽しみながら」ゆったりとした各店舗独特の雰囲気の中、時間を気にせず広めのソファやテーブルでコーヒーや軽食を楽しめる。軽食・スイーツメニューの充実もフルサービスカフェチェーンならでは。それはフルサービスカフェチェーンが時間消費型業態と言われており、滞在している間に次々と商品をオーダーしてもらうことで利益を上げているためだ。
こういった理由から各カフェチェーンにはコーヒーとは別に有名な軽食・スイーツメニューがあり、それを目当てに店を訪れる人もいるほど。
「時間」「空間」「味」「サービス」のすべてがバランスよく均等に魅力となっているからこそ、年代問わず幅広く多くの人に愛されているのだろう。

おわりに

コーヒーだけでなく、贅沢な空間・時間が楽しめるフルサービスカフェチェーン。どの世代でも、1人でも複数人でも、だれでもくつろぐことができる場所。異業種が続々とフルサービスカフェチェーンに参入し、今後もその成長から目が離せないだろう。

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